犬の飼育にまつわるよくある質問①
犬を飼うことはたくさんの喜びと責任を伴います。この記事では、犬の飼育における基本的な疑問から専門的な知識に至るまで、豊富な情報をわかりやすく紹介します。初心者から経験者の飼い主様が犬との生活をより充実させるための手助けをします。
Table of Contents
犬を飼うために必要な公的手続きとは?
犬をお迎えする際にはちょっとした公的な手続きが必要だって知ってましたか?猫の場合とは違って、犬を家族に迎えるときは、地域の自治体にしっかりと登録をする必要があります。これは、狂犬病予防法という法律に基づいているからなんです。さらに、犬の健康を守るために、飼い主さんには年に一度、狂犬病予防接種を受けさせる責任があるんです。接種をした証として、「注射済票」を取得し、それを犬の首輪につける鑑札と一緒に装着することが義務付けられています。
狂犬病予防接種って、実はワンちゃんだけでなく、飼い主にとっても大切なことですよ。
去勢・避妊手術って、本当に犬にいいの?
犬の去勢や避妊手術についてどう思いますか?実は、これらの手術が犬に与える影響はかなり大きいんです。手術を行うことで、犬がリラックスできるようになり、ストレスが減るんです。それに、去勢や避妊手術を行うことは不必要な繁殖を防ぎ、動物愛護の観点からも非常に重要です。
適切な時期に去勢や避妊手術を行うことは、ワンちゃんの心と体、どちらにも優しいんです。
犬の平均寿命はどのくらいですか?
犬の平均寿命がどれくらいかご存知ですか?最新の調査によると、現在の犬の平均寿命は約14歳とされています。これは、10年前と比べて約1年間延びています。その理由の一つとして、飼育環境の改善や、特に高品質なフードを与えることが挙げられます。ちなみに、犬の種類によっても寿命は異なります。例えば、トイ・プードルは平均で15.2歳、ゴールデン・レトリバーは平均で11.0歳です。
ワンちゃんの健康状態や寿命は、毎日のケアがとても大切です。バランスの取れた食事と適切な運動、そして愛情をたっぷりと与えてあげてください。
犬の性別、どっちが飼いやすい?
犬を飼うとき、性別でどちらが飼いやすいのか気になりますよね。アメリカの研究によると、オス犬はちょっと攻撃的なことが多いけど、メス犬は愛情深いことが多いと言われています。ですが、この研究結果は全ての犬に当てはまるわけではなく、その犬がどんな環境で育ったか、どの犬種かによっても変わってきます。さらに、親犬の性格も子犬に影響を与えることがあります。だからこそ、犬を選ぶときは、ブリーダーのところで実際に親犬に会って、その性格を自分の目で確認することが大切です。
ワンちゃんを選ぶときは、性別だけでなく、その子の全体的な性格や、自分たちの生活環境に合っているかどうかを考えて選ぶことが大事です。
犬を飼うための費用はどれくらい?
犬を家族に迎えるって、本当にワクワクすることですよね。でも、その喜びと一緒に、ちょっとした経済的な準備も必要になるんです。最初に思い浮かぶのはドッグフードやペットシーツなどの日用品でしょう。それに、フサフサしてかわいいけれど毛が伸びやすい犬種の場合、定期的なトリミングも忘れちゃいけません。さらに、犬の寿命も年々延びているので、医療費もかかる可能性があります。全体的に見て、犬との生活には大体200万円ほどかかると言われています。これを月々に落とし込むと、だいたい1万円ほど。特に大型犬を飼う場合は、それ以上の準備が必要です。
ワンちゃんとの生活は計画的にお金を管理することで、もっと楽しく、安心して過ごせますよ。
犬の予防接種、何が必要?
子犬が生まれたてのときは、母犬からの母乳を通じて自然に免疫を得ているんです。でも、生後6週から8週にかけて、その免疫力はだんだん弱まってくるため、獣医師はこの時期にワクチン接種を推奨しています。ワクチンには「コアワクチン」と呼ばれる、すべての犬に必須のものと、環境や生活スタイルに応じて選ばれる「ノンコアワクチン」があります。例えば、よく外で遊ぶ子や他の犬とたくさん接触する子には、特定のノンコアワクチンが必要になることもあるんです。
犬に必要なワクチンの種類
コアワクチン
- 狂犬病
- 犬ジステンパーウイルス感染症
- 犬伝染性肝炎
- 犬アデノウイルス (II型) 感染症
- 犬パルボウイルス感染症
ノンコアワクチン
- 犬パラインフルエンザウイルス感染症
- 犬コロナウイルス感染症
- 犬レプトスピラ症(イクテロヘモラジー)
- 犬レプトスピラ症(カニコーラ)
適切なワクチン接種は、ワンちゃんを様々な病気から守る最初の一歩です。環境や活動に応じて、必要なワクチンを選ぶことが重要です。
犬の遺伝性疾患について知っていますか?
純粋な犬種を作り出す過程で、人間が繰り返し行ってきた選択交配が、実は犬に遺伝的な病気をもたらすことがあるんです。犬種によっては、特に若い時期から特定の遺伝性疾患が現れることがあります。美しい外見や特定の特徴を追求することが、健康問題を引き起こす原因になるんです。
新しい家族の一員として犬を迎える際には、ただ外見だけで選ぶのではなく、どのブリーダーから犬を迎えるかが非常に重要です。良心的なブリーダーは、健康な犬を繁殖に使用し、遺伝的な問題を持つ犬は選ばないように努めています。ブリーダーの評判や、提供される血統書をよく調べることをお勧めします。
犬種別の遺伝的リスク
柴犬
- 犬アトピー性皮膚炎
- GM1-ガングリオシドーシス(1歳齢で神経症状や運動失調を発症し、数ヵ月で死に至ることがある。)
ボーダー・コリー
- セロイドリポフスチン症(脳細胞中にセロイドリポフスチンがたまって2~3歳齢で死亡する疾患で、 安楽死の選択を迫られることもある。)
ウェルシュ・コーギ一、ジャーマン・シェパードなど
- 変性性脊髄症(脊髄の神経細胞が変性して徐々に歩行困難になり、 呼吸器へ進行していく。 根本的治療はなく、リハビリなどで進行を遅らせる。)
パグ、ペキニーズ、シーズーなど
- 短頭種気道症候群(短頭種に多く、 鼻腔狭窄、軟口蓋過長、気管虚脱などの病気が合併する。)
ダックスフンド、 フレンチ・ブルドッグ、ウェルシュ・コーギ一、ビーグルなど
- 椎間板ヘルニア(軟骨異栄養性犬種と呼ばれる犬種に起こりやすい。)
チワワ、パピヨン、プードル、 ヨークシャー・テリア、 ダックスフンドなど
- PRA 「進行性網膜萎縮症」(視力の低下に始まり、やがて失明する進行性の疾患。)
遺伝的なリスクを理解し、適切なブリーダーを選ぶことは、ワンちゃんとの長い付き合いにおいて、とても大切なことですよ。
まとめ
この記事を通じて、犬との生活をより豊かにするための重要なポイントをいくつかご紹介しました。正しい知識を持つことで、犬との毎日がもっと楽しく、心地よいものになるでしょう。もし何か気になることや不安なことがあれば、かかりつけの動物病院にご相談ください。共に愛犬の健康を守り、快適な生活をサポートしていきましょう。
犬を飼うことは大きな責任ですが、その分喜びも大きいです。しっかりと準備をして、愛犬との素晴らしい生活を楽しんでくださいね。
麻布十番にある眼科専門動物病院、グランクリュ アニマル アイクリニックでは、犬・猫・うさぎの眼科診療を専門に行っています。
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私は、日本大学生物資源科学部獣医学科を卒業後、日本大学動物病院で研修医としてキャリアをスタートしました。その後、東京都内のトライアングル動物眼科診療室をはじめ、さまざまな動物病院で経験を積み、20年以上にわたりペットの眼科診療に従事しています。現在はグランクリュ アニマル アイクリニックの院長を務め、これまでに16,000以上の症例を診療してきました。
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